李麗仙さん死去「状況劇場」同僚・麿赤兒が悼む「お姉さんであり、たくましい女優」
アングラ演劇で活躍し、TBS系ドラマ「3年B組金八先生」などに出演した女優の李麗仙(り・れいせん、本名大鶴初子=おおつる・はつこ)さんが肺炎のため、22日午前に東京都内の病院で亡くなったことが25日、分かった。79歳。東京都出身。俳優の麿赤兒(78)は、唐十郎さん主宰「状況劇場」でアングラ演劇ブームをともにけん引した李麗仙さんの訃報に際し、デイリースポーツの取材に応じた。
お亡くなりになったと聞いて、びっくりしています。李さんとは本当にたくさんの思い出があります。
20代初めに唐と出会って劇団に入って。当時、唐と李さんが西荻窪の四畳半の部屋に住んでましてね。僕は宿無しだったもので居候させてもらってました。李さんがいつもメシを作ってくれてね。唐はミカン箱に向かって一生懸命台本を書いていたなぁ。
李さんは僕よりひとつ上で、お姉さんみたいな感じ。よく僕が新宿で酒を飲みすぎてケンカして帰ってくると怒られてね。「役者が顔に傷付けてどうすんの!バカ者!」って。
女優としても非常に迫力があった。唐と一緒に劇団をやっていくことに誇りを持っていて、まだ貧乏で海の物とも山の物とも分からない劇団を何とか引っ張っていこうっていう、たくましさがあったね。それが芝居ににじみ出ていた。
青春時代を一緒に過ごした李さん。いろんな思い出があふれてきて、寂しいね。ご冥福をお祈りいたします。