宝塚歌劇107期生初舞台 3人ケガでラインダンス休演も「全員で作っているつもり」
宝塚歌劇団107期生の初舞台となる宙組公演「シャーロック・ホームズ-The Game Is Afoot!-/Delicieux!-甘美なる巴里-」が26日、兵庫・宝塚劇場で開幕。初舞台生は見事なラインダンスを披露した。
107期生39人は、2019年に宝塚音楽学校に入学。コロナ禍のため、リモート授業の期間もあり、例年以上に苦労をして卒業。例年ならば春の公演で初舞台のため、入団後すぐに初舞台のラインダンスを稽古が始まる。だが今年は公演日が見直されたため、稽古が始まるまで約2カ月の時間が空いた。
ようやく迎えた初舞台も、ケガのため1人が芝居前の黒紋付きに緑の袴での口上、ショーでのラインダンスの両方を、2人がラインダンスを全日程休演。例年より少ない36人でのラインダンスとなった。初舞台生は芝居前に黒紋付きに緑の袴姿で口上と、ショーの中でラインダンスを披露した。首席入団の白綺華(しらき・はな)は「私たちは39人全員で初舞台のロケット(ラインダンス)を作っている意識で、お稽古のときから心ひとつにして、頑張りたいと思ってやってきました」と休演者を思いやった。
初日前日に行われたゲネプロでは白綺は「ライトを浴びた瞬間、お稽古場でのことを鮮明に思い出しました」と感無量の様子。成績上位の七彩(なないろ)はずきは「これからは舞台人として、お客様で頑張らないとという思いが強くなりました」と笑顔を見せた。
碧羽陽(あおはね・よう)は「これまで客席から見ていた舞台はきれいでしたが、実際に立ってもきれいな場所でした」と感動した様子。瑞季(みずき)せれなは「舞台袖から見た舞台はきらびやかで、いまからあそこに入っていくんだとワクワクしました」と抑えきれない気持ちを吐露した。
今年のラインダンスは「モン・パリ」「パリゼット」「宝塚我が心の故郷」「すみれの花咲く頃」などを約4分30秒にアレンジ。ピンクと白のマカロンをイメージしたキュートな衣装で、マカロンタワーから登場し、一糸乱れぬダンスを披露した。