タレント・なべおさみ（８２）が１日、大阪市の難波八阪神社で、息子のなべやかん（５０）と舞台初共演する「なべおさみ一座特別公演『吹けば飛ぶよな男だが』」（９月１８日初日、徳島・脇町劇場オデオン座など四国４県１５公演）の公演成功祈願会見に参加した。

　今作は、なべが主演した１９６８年公開の山田洋次監督（８９）の映画と同名。なべが山田監督に使用要請を行い、許可を得たという。９２年以来という座長公演で演出も手がけるなべは「コロナで閉塞した各地に元気な笑いを届けたい」と気合を込めた。

　なべは「寅さんのオマージュ」という作品について、「（生前の）渥美清さんと『寅さんを舞台でやられたらどうですか』という話をしょっちゅうしてて、『オレは体力ないから舞台はできないけど、いつか寅さん風の舞台やってよ』って渥美さんが僕に言ってくれた」と明かした。

　渥美さんから譲り受けたスーツ、腹巻きを着用し、帽子、カバンも持参したなべは「渥美清さんを頭に描きながら、寅さんを尊敬する男が世の中に存在していて、どこそこの町にフラッと現れる」と内容を説明した。

　また、２０１４年のやかんの結婚会見以来という息子との公の場について、家族に演技を見られるのも嫌というなべは「共演そのものはうれしい気持ちではない。出演者として扱っていこうと思う」と話した。

　やかんは「今年で芸能生活３０年で父と絡むことはほとんどなくて、絡むときはワイドショーにお世話になるときばかり」と９１年の“替え玉受験騒動”を思わせる意味深なコメントを発し、「（父とは）お芝居をやるのは初めて。一緒にやって嫌な人だったらどうしよう。いじめられないようにしたい」と笑わせた。

　ほかに末成映薫、青野敏行、堀川絵美らが出演する。