藤井聡太棋聖の師匠・杉本昌隆八段 喜び隠せず 九段を先に達成され「ずるい」

 将棋の藤井聡太棋聖(王位との二冠=18)が渡辺明名人(棋王、王将との三冠=37)の挑戦を受ける第92期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負第3局が3日、静岡県沼津市「沼津御用邸東附属邸第1学問所」で指され、藤井棋聖が100手で勝利した。3連勝でタイトル初防衛を決め、史上最年少となる18歳11カ月で、タイトル初防衛と九段昇段を達成した。

 最年少でのタイトル初防衛と九段昇格を成し遂げた弟子の姿に師匠である杉本昌隆八段(52)は喜びを隠せなかった。「3連勝で決められて大変うれしく思います」と祝福した。

 最年少九段については「自分も最終目標だった九段をいとも簡単に達成してしまうのはちょっとずるい(笑い)。でもそれだけ彼の成長が早いということですよね」と笑いながら答えた。

 棋聖戦の初防衛に成功したが、これからもハードな日程が続く。それでも「学生時代は大変そうでしたが、(今は)将棋やってることが楽しいでしょうから、疲労度は若いですし影響はないと思う」と心配はない。

 渡辺名人をストレートで倒し、豊島竜王との王位戦、叡王戦へ集中できる環境に。「仮に豊島さんにも勝つようであればタイトルホルダーとして一歩ぬきんでるのでは。でも名人竜王というビッグタイトルに届いてないので、まだまだ戦いは長く続くのかな」。スターへ駆け上がる弟子の姿を見守っていく。

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