渡辺明名人 サバサバ タイトル戦初のストレート負けに「スコアは一緒。意味ない」
将棋の藤井聡太棋聖(王位との二冠=18)が渡辺明名人(棋王、王将との三冠=37)の挑戦を受ける第92期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負第3局が3日、静岡県沼津市「沼津御用邸東附属邸第1学問所」で指され、藤井棋聖が100手で勝利した。3連勝でタイトル初防衛を決め、史上最年少となる18歳11カ月で、タイトル初防衛と九段昇段を達成した。
渡辺名人は昨期に続き、棋聖戦の番勝負で藤井棋聖に屈した。これまでタイトル戦登場38回で、歴代4位となる通算29期を獲得してきたが、タイトル戦の番勝負でのストレート負けは初めて。棋聖戦第3局では、過去4戦で全勝だったが、この日は“魔王の壁”も両方破られた。
一進一退の熱戦で競り負けた渡辺名人は、終局後「いろいろあったんですけど、ちょっと終盤は何か分からなかったですね。具体的に手がなかった」と無念の表情。タイトル初のストレート負けには「別に負け方は、スコアは一緒かなと思います。意味ないですから、フルセットだろうがどうだろうが、意味はないと思いますので」とサバサバした表情だった。