北京銀メンバー塚原直貴氏 バトンミスの原因は「内側の選手をよけたこと」
陸上の2008年北京五輪男子400メートルリレー銀メダリスト・塚原直貴氏(36)が7日、MBSテレビ「せやねん!」に生出演。6日の東京五輪同種目で第1走者の多田修平から第2走者の山県亮太へのバトンがつながらず日本が途中棄権となった原因を、「内側の選手をよけたこと」と解説した。
辛そうな表情で登場した塚原氏は、トミーズ健の「山県選手がちょっとスピード緩めるとかってできないんですか?」との質問に「多田選手を信じてるので。追いつくだろうと、来るはずだと。来なかったってことなんですよ」と残念そうに話すと、原因として書いたボード「内側の選手をよけたことで…」を掲げた。
「私も1走やっていて、これはもうどこのレーンでも起きうることなんですけども」と前置き。多田が走ってきた際に、内側8レーンのイタリア選手が山県と同様にレーンの外側で待っていたが、立っているのはコース内でも足や尻が少し出ていたため、多田がよけようとしたと指摘した。
「内側ギリギリの、なるべく最短距離を走りたいということを起こすと、この選手に接触する。これをよけようとして、ちょっとまた切り込んで、内側に走っていくと。このままだと山県選手にぶつかってしまうので、本来のポジションに戻ってきて山県選手と並走する。で、バトンパスを行うと」と続け、一瞬よけたことが「減速にもなります」と断言した。
この解説を受け、スタジオではスローモーションで確認。多田の一瞬の動きに、健が「よけてる!右いってる!」トミーズ雅が「あのおっさんや!」とイタリアの選手をおっさん呼ばわり。吉本新喜劇座員の宇都宮まきが「あのおっさんも必死やから、それはしゃあない」と取りなし、塚原氏も「もう全力でやってることなんで」と、うなずいた。
改めて「ふくらんだことによって蛇行する。そしてそこから元に戻らなきゃいけないと、山県選手にぶつかると無意識でもやってる。その足のさばきをすることで減速が出るので」と詳しく解説した塚原氏は、その対策として「真ん中ぐらいを走ってきて、内側の選手を避けたところで切り込んでいく『ミドルイン』ていうような走り方をするとリスクを減らせるかなと」と話した。