岸博幸氏 菅首相に「ダメっすよ」とダメ出し、記者会見でかみ合わない答弁に
元経済産業省官僚の岸博幸内閣官房参与が9日、読売テレビ「かんさい情報ネットten.」にリモート出演し、菅義偉首相が先月30日に開いた会見で、東京五輪・パラリンピックを予定通り開催するのかと問われた際にちぐはぐな答弁をしたことについて、菅首相に「ダメっすよ」とダメ出ししたことを明かした。
菅首相は先月30日、新型コロナウイルスに関する緊急事態宣言を発令するにあたり会見を開いた。その際、記者から「オリンピック・パラリンピックは予定通り開催しますか」と問われた。番組では菅首相の答弁を「いま東京への交通規制、首都高の1000円引き上げ(中略)テレワークなどの対応によって人流が減少していることは事実であると思います。さらにオリパラをご自宅でテレビ観戦していただけるような要請も行っていきたい」と紹介した。
質問に対してかみ合っていないこの答弁について岸氏は「国会答弁としては100点、国民への説明としては0点だと思います」と述べた。理由について「これが国会答弁なら野党の議員からつっこまれて、いかにすれ違い答弁をして答えないで相手に言質を与えないことが大事。でも会見の場合は国民に説明しなければいけない。小池都知事は『開催します』とはっきり言っている。明確に言うことは大事。役人が用意する想定問答では国会答弁の延長になるのでこういう0点な説明をすることがある。早急に改めなければいけない」と述べた。岸氏はまた、「この答え方は総理に『ダメっすよ』って言いましたから。それで変わるかどうかは分かりませんが」と菅首相にダメ出ししたことを語った。