野球評論家・張本勲氏が、今月８日のＴＢＳ系「サンデーモーニング」で、女子ボクシングを軽視したかのような発言をしたことについて、１５日放送の同番組で謝罪した。張本氏が謝罪する前に、番組の謝罪文をアシスタントの唐橋ユミが読み上げたが、共演者がこれに疑問を投げかけた。

　１５日の同番組では、スポーツコーナーに入る前に唐橋が「先週のスポーツコーナーで、張本勲さんのコメントの中に、女性および、ボクシング競技を蔑視したと受け取られかねない部分があり、日本ボクシング連盟より、抗議文が寄せられました。不快に思われた関係者の皆さま、そして視聴者の皆さま、大変申し訳ございませんでした」とコメントを読み上げた。司会の俳優・関口宏は「私も会話の途中でも間違いを正せば良かったと反省させられました」。続けて、話を振られた張本氏が「言い方を間違えて反省しています。以後気をつけます」と謝罪した。

　放送ではこれで“一段落”となった。しかし、この日、出演していたフォトジャーナリスト安田菜津紀氏は、放送後にツイッターを更新。「番組内で発言の機会がありませんでしたが、張本さんの発言を『蔑視と“受け取られかねない”』ものと表現されたこと、それを女性のキャスターの方が伝える形をとったことは、再発防止にはつながりえないものだと私は考えます」とつづった。発言を蔑視と認めていないこと、女性に対する発言への謝罪を女性が読み上げたことに疑問を投げかけた。

　張本氏は８日の放送で、東京五輪のボクシング女子フェザー級で入江聖奈が金メダルを獲得したことについて「女性でも殴り合い好きな人がいるんだね。どうするのかな、嫁入り前のお嬢ちゃんが顔を殴り合って、こんな競技好きな人がいるんだ。それにしても金だから、あっぱれあげてください」とコメント。これに対して日本ボクシング連盟が１１日、同局に抗議文を送付したと公表。同局や張本氏が謝罪のコメントを連盟に送っていた。