さらば千葉真一さん 訃報から一夜、家族が世界が希代のアクションスターと別れ惜しむ

千葉真一さん
 千葉真一さんの自宅前で状況説明を行う関係者=千葉県内(撮影・園田高夫)
 アクション俳優として活躍した千葉真一さん=2015年
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 俳優の千葉真一さん(ちば・しんいち、本名前田禎穂=まえだ・さだほ)が19日午後5時26分、新型コロナウイルスによる肺炎で急逝した。82歳。一夜明けた20日、千葉県富津市の火葬場で、次男の俳優・眞栄田郷敦(21)らが見送る中、荼毘(だび)に付された。米国に拠点を移している長男の俳優・新田真剣佑(24)、先妻の野際陽子さんとの間に生まれた長女で女優の真瀬樹里(46)は参列できなかった。葬儀は行わず、お別れの会は状況を見て検討するという。

 日本が誇るアクション俳優を次男の眞栄田が静かに見送った。

 新型コロナによる肺炎によって、急逝した千葉さん。火葬場には近親者のみが集まり、眞栄田は、米国から戻って来ることができなかった兄の新田、仕事のため足を運べなかった義理の姉・真瀬の分まで父に最後の別れを告げ、母と2人で遺骨を拾ったという。

 「一方的な約束をしてきました。それを守るだけです」。臨終に間に合わなかった眞栄田は事務所を通じてコメントを発表。火葬立ち会い後、仕事のために帰京した。米国にいる新田は帰国が10月頃の予定という。

 千葉さんの遺骨と共に帰宅したマネジャーの鈴木哲也さん(52)は「ついこの間まで元気でしたので信じられない」と悲痛な表情。千葉さんは4日に38・8度の発熱があり、PCR検査を受診すると事務所に連絡。その後陽性となり自宅療養するも、症状が悪化し8日に入院。酸素吸入を続けていたが18日に危篤状態となり帰らぬ人となった。ワクチンは接種していなかった。

 発熱の症状が出てから入院まで期間があいたことは「本人は体力に自信があったので悪化するとは思ってなかったと思う。ワクチンも健康に自信があって受けていなかったのでは」と察した。

 千葉さんは今春までは弟子と暮らしていたが、その後一軒家で一人暮らしをしていた。ここ半年は映画制作のため、脚本や打ち合わせに没頭していたという。「自分の作品を世に出すために夢を追っていた」が、自らの手で完成させることなく旅立った。

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