藤井聡太王位 防衛一夜明け「叡王戦や竜王戦へ気を引き締めて」早くも次戦へ照準
将棋の藤井聡太王位(棋聖との二冠=19)が徳島市「渭水苑」で行われた第62期王位戦七番勝負第5局で豊島将之竜王(叡王との二冠=31)を破り王位を初防衛して一夜明けた26日、徳島市内で会見を行った。
スーツ姿で一礼して会見に臨み、「6月に棋聖戦が始まって以来対局が増えたが状態維持して対局ができた。防衛戦は初めての経験で成長できたのかなと感じています。これからも叡王戦や竜王戦があるので気を引き締めてやっていきたい」とさらなる進化への決意を新たにした。
前日の防衛後は家族、師匠の杉本昌隆八段(52)と電話で話したという。「おめでとうと言っていただきました。普段からあんまり対局の結果について話をしないので、あんまり結果とは関係のない話が多かったと思います」と明かした。
防衛後の会見で何度も口にした序盤への課題について「こちらが序盤の細かな形の違いができていないところがあったと思うので、認識力を高めていく必要があると感じています。戦型選択も含めて、どのような展開になってもしっかり対応できる力を付けていかないとなと思います」と詳細に話した。
第4局佐賀県嬉野対局は大雨の影響で対局地が変更になった。異例のシリーズを振り返り「大変な状況の中で素晴らしい環境を整えてくださったこと、関係者の方に感謝しています。対局者としてできることは盤上で全力を尽くすだけと思っていたのでしっかり集中して、その上で熱戦にできればと思って指していました」とタイトルホルダーとしての思いを語った。