神野美伽 56歳の誕生日にライブ「やりたいことを全部詰め込んだ」
歌手・神野美伽(56)が30日、東京・丸の内のコットンクラブでライブ「MIKA SHINNO THE VOICE」を行った。同所でのライブは3年連続3回目。
東京都は緊急事態宣言発出中のため、観客は定員の半分。神野は「お客さまが音楽を聴こうという気持ちになってくださっているのかと葛藤はありました。でもおかげさまでチケットは完売。それでも聴こうとして来てくださる方がいらっしゃるのは本当にありがたい」と感謝した。
ライブはピアノ演奏(ラフマニノフ)から始まり、神野が北島三郎の「与作」を歌い始めるクロスオーバーでスタート。神野はジョージ・ガーシュウィンの「サマータイム」もムードたっぷりに歌い上げた。
さらに、これまで何度も共演してきた5人組コーラスグループ「ベイビーブー」が登場。「追憶」、「イヨマンテの夜」、「ダニーボーイ」、「コーヒールンバ」で息の合ったアカペラを披露した。
この日、56歳の誕生日を迎えた神野は自らの人生を振り返る詩を朗読後、「今日いちばん歌いたかった曲」と前置きして、竹内まりやの「人生の扉」を歌唱。アンコールでは韓国で昨年大ヒットしたキム・ホジュンの楽曲を自ら訳詞したバラード「満開」を熱唱して締めくくった。
ジャズやオールディーズのスタンダードナンバーに、ギター一本で歌う「天城越え」、「座頭市子守唄」、「無法松の一生~度胸千両入り」などの演歌をオリジナルアレンジで挟むなど、神野らしい構成の全13曲で観客を魅了。「通常の演歌のコンサートができていない時期が続く中で、今は演歌を歌いたい気持ちがすごく強くて。コットンクラブならではのスタイルで、どの世代でも知っているような、演歌のスタンダード・ナンバーと言えるような有名な曲をあえて歌ってみたいと思った。やりたいことを全部詰め込んだライブになりました」と意図を説明した。
頸椎化膿性脊椎炎で首にメスを入れる手術を受けてから、約1年4カ月。体調は万全だが、体の中にはボルトやチタンがあちこち入っている。「病気は治りましたけど、元の体には戻らない。今はそれでも生きていこう、という気持ちです。毎日が非常に大切に思いながら生きられる年齢になりました」と、人生観を語った。
9月22日には新曲「浪花恋おんな/無常の満月(つき)」を発売。日本作曲家協会と日本作詩家協会が募集した「ソングコンテストグランプリ2021」でグランプリに輝いた2作品を歌唱したもので「とっても分かりやすい、浪花らしいサウンドで作っていただいて、ノリの良い、あっけらかんとした、皆さんが求めているものに仕上がりました。カラオケでこういった歌を求めている方々に喜んでいただけると思います」とアピール。
12月には京都と大阪で開催される、アロージャズオーケストラと東京キューバンボーイズのジョイントコンサートにも出演する。