竹中平蔵氏 病床増えない理由は「知事が地元医師会と揉めるの嫌で知らん顔」
パソナグループ会長で慶応大名誉教授の竹中平蔵氏が31日までにYouTubeチャンネル「平ちゃんねる」を新規投稿。「病床が増えないのは、知事が地元医師会ともめるのが嫌で知らん顔するから」と説明した。
この日は、視聴者から「社会の仕組みとコロナ問題は関係がありますか?」という質問に対して回答する形式で配信された。
メディアの問題などに言及したあと、「もう一つあります」と話し、「この問題に誰が責任を負っているのか?ということ。こういうのをガバナンスというんですが、その仕組みがすごく曖昧」と答えた。
たとえばの例として「いま、病院の医療逼迫とかって言っていますが、コロナのベッドの数を増やせばいいわけですよね。病床を増やす。これは誰の責任なのか。知事の責任。地方の責任なんですよね。ところが厚生労働省が、国が、一生懸命それを言っても、地方は地元の医師会ともめるのが嫌だから知らん顔をするわけですよね」と知事が医師会とのあつれきを避けるために病床が増えないと指摘した。
続けて「だから病床はちょっと増えたけど、ほとんど増えてないですよね。160万もこの国に病床があるのに、その3%くらいしかコロナ対策として使われてなくて、それで医療逼迫だって言うわけですから、海外から見れば『何を言ってるんだ?』ということですよ。日本はまじめな顔をしてやってるんだから、海外から見ると『変な国だな』ということになるんだと思う」とも話した。
さらに「そういうふうに一部の利害関係者と結びついて、そしてガバナンスが曖昧で誰の責任か分からない。この際ですね、きちっとこの問題に責任を負うように私は保健庁みたいなしっかりした指令組織を作った方がいいと思う」と米国のCDC(米疾病対策センター)にならった新たな省庁をつくることを求めた。