スティング 5年ぶりオリジナルアルバムを11・19発売
バンド「ポリス」やソロで「見つめていたい」、「イングリッシュマン・イン・ニューヨーク」など多くの名曲、ヒット曲を生み出してきた英国出身の世界的ミュージシャン、スティング(69)が、5年ぶりのオリジナルアルバム「ザ・ブリッジ」を11月19日にリリースすることが1日、分かった。
収録曲は世界が新型コロナウイルスに襲われた昨年に書かれた。スティングは人命が奪われ、人と人とが離ればなれになり、混乱とロックダウンと未曽有の社会的・政治的混乱に見舞われた1年に思いをめぐらせている。タイトルの「ブリッジ」が意味するものは、異なるアイデアや文化、大陸、時には川の岸辺をつなぐ、永続的に進化し続けるリンクで、過去につながる道でもある。
スティングは「これらの曲は、ある場所と別の場所、ある精神状態と別の精神状態、生と死、人と人との関係、そういった全ての“間”にあるものだ。このパンデミックと時代の間に挟まれ、政治的も社会的にも心理的にも、僕らは何かの真ん中で立ち往生している。架け橋が必要なんだ」と説明する。
本作はロックダウン中の昨年1年をかけて制作され、ブランフォード・マルサリス(サックス)、マヌ・カチェ(ドラムス)、長年の盟友ドミニク・ミラー(ギター)らがリモートで集められた。ロックンロール、ジャズ、クラシック、フォークなど、スティングがキャリアを通じて用いてきたさまざまなスタイルやジャンルからインスピレーションを得ており、ロック全開の1曲目「ラッシング・ウォーター」から、エレクトロニック・バラード「ラヴィング・ユー」まで、スティングの神髄が聴ける。
先行配信された「イフ・イッツ・ラヴ」は爽やかなポップチューン。ストレートなラブソングとは異なるアプローチで、恋愛感情を捉えている。
スティングは「恋をし、恋に破れながらも、恋につける薬がないと歌うソングライターは、決して僕が初めてではないし、最後でもない。『イフ-』は僕がその仲間入りをした1曲であり、恋における比喩的な症状や診断、そして恋を前にしたどうにもならない無能力さは、弱々しくほほ笑まずにはいられないほど、誰にとっても身に覚えのあることだ」と述べた。
スティングは今月末からライブを再開。27日にイタリア・シシリー、30日と10月1日にアテネで公演を行い、10月29日から11月13日まで米ラスベガス公演を予定している。