感染症専門家 政府の制限緩和策に怒り「腹立たしい思い」「選挙を意識」
テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」が3日、政府が希望者へのワクチン接種がおおむね完了する10~11月ごろに行動制限を縮小・緩和する方針だと毎日新聞が報じたと紹介。国際医療福祉大学感染症学講座主任教授・松本哲哉氏は「正直言って、私自身は腹立たしい思い」「いかにも選挙を意識したような楽観的な内容」と酷評した。
流行地域での人の移動や行動の制限緩和をまとめた政府の行程表(ロードマップ)原案を示したもので、飲食では感染対策を講じ第三者認証を受けた飲食店での酒の提供が可能になり、営業時間も緩和される。また旅行も、ワクチン接種済みの人には外出や県境をまたぐ移動の自粛を求めず「GoToトラベル」の実施容認を検討していくという。
松本氏は「これについては正直言って、私自身は腹立たしい思いです。これだけ感染症が深刻な状況の中で、なぜこういう楽観的な議論ができるのかというふうに思います」と、いつもの穏やかな語り口の中に怒りをにじませた。
「しっかり感染者を抑え込んだ状況の中で、次に経済を回すためにはこういうことでやっていきましょうということなら理解できるんですけども、これがロードマップで10月から11月に、このような緩める方向に進められるのかどうか」と疑問視。
さらに怒りは増し「こういう、いかにも選挙を意識したような楽観的な内容が盛り込まれてありますけれども、私自身はしっかり感染症を抑え込んだ状態で言ってほしいと思います」と糾弾した。