免疫学の第一人者 ワクチンを解説「鎧と思っていたがレインコートぐらい」
読売テレビ「あさパラS」が4日、新型コロナウイルスのワクチンについて取り上げた。免疫学の第一人者、大阪大学名誉教授・宮坂昌之氏は想定外だったこととして感染を予防する力が期待していたほど強くなかったことを挙げ「おそらく我々が当初鎧と思っていたのが意外に薄くて、まあレインコートぐらい、あるいはトレンチコートぐらい」と解説した。
MCを務める漫才コンビ、ハイヒールのリンゴに「先生がワクチンで想定外やったことは何ですか?」と聞かれた宮坂氏は「ワクチンは当初のデータは非常に感染を予防する力が強い。だからまあ我々がちょうど鎧を着たような状態で、鉄砲の弾や槍がきても防げるだろうと」と、ワクチンを強固な鎧になぞらえて説明。
「ところがイスラエルやアメリカのデータを見てますと、社会的な制限を取ってしまった…マスクをしなくなった、誰と会ってもいいようになったとたんに感染が増えてきた。そういう状況を見てみると、いわゆるブレークスルー感染。ワクチン2回接種しながらも感染する人が増えてきた」と、日本でもブレークスルー感染が増え始めたことを指摘。
続けて「それはどういうことかっていうと、おそらく我々が当初鎧と思っていたのが意外に薄くて、まあレインコートぐらい、あるいはトレンチコートぐらい。かなりの雨は防げるけど、土砂降りは防げないという感じ」とわかりやすく話し、ワクチンを接種しても感染対策は必要だと呼びかけた。
さらに「2回目の人を増やさないと、降ってくる雨の量は減りません。ワクチンの接種の割合を増やせば感染者が減るわけですから、雨作る人が減る。そうするとレインコートでもいけるようになる」と、まずは2度のワクチン接種を受ける人を増やすことが重要だと指摘。
リンゴの「先生は8割ぐらい打たないと規制緩和はしんどいと?」との問いかけに「私はそう思ってます」と、うなずいた。