田崎史郎氏「日本医師会は怖い」 組織&財力で、議員も手出し難しい「有力者」

 政治ジャーナリストの田崎史郎氏が6日、テレビ朝日系「羽鳥慎一 モーニングショー」に出演し、日本医師会は「怖い」と表現した。

 菅義偉首相が3日、新型コロナウイルス対策専念を理由として自民党総裁選に出馬せず、退陣する意向を表明した。後継者についての話題の中で、元財務官僚でニューヨーク州弁護士資格を持つ山口真由氏が「安部さんの時から医療提供体制が、抜本的に病床が増えてるように見えない」と指摘。「医療体制をどうして変えて来られなかったのか。そして変えていくとしたらどういう方策があるのかというのは、各候補に教えてほしい」と期待を込めて語った。

 ここで田崎氏は「そういう意味では菅政権が続いた方がよかったと思う」と意外な指摘。菅首相は10月以降に行われる予定の総選挙後に、日本医師会と対立してでも厚生労働省改革をしようとしていたとし、「この(病床が増えない)問題の根幹は日本医師会と見ている」と見解を示した。

 さらに田崎氏は日本医師会政治連盟の政治資金報告書について解説。「議員をランク付けして『この人には100万』『この人には4万』とかね、やってるんですよ。これが手厚い」と生々しく明かした。「選挙を前にした時点、普段でも怖いんですよ、医師会が」と実感を込めて語った。

 改革が簡単にはできないことについて、司会の羽鳥慎一アナウンサーが「(改革は)国民にとってプラスだけど、みなさん(自民党議員)にとってはプラスじゃないということなんですか?」と質問。田崎氏は「個々の選挙区で議員の後援会の会長さんとか地域の有力者の方ですから、医師の方々は。自民党議員で世話になってる方、組織の面でもお金の面でもけっこう多くいらっしゃるんですよ。それだから、よほど強い政治力がないと手を付けられないと思います」と壁の高さを説明した。

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