山田洋次監督 「人間はとっても滑稽な存在」、前進座90周年舞台で脚本・監修
「男はつらいよ」などで知られる映画監督の山田洋次氏(89)が脚本・監修を務める前進座創立90周年記念新作舞台「一万石の恋 -裏長屋騒動記 愛の仮名手本篇-」(9月29日~10月6日、大阪・国立文楽劇場。10月8日~11日、東京・新国立劇場 中劇場。以降全国巡演)の魅力を12日、山田監督が都内で語り尽くした。
古典落語「妾馬(めかうま)」を題材にした、長屋の娘に片思いする、お殿様のおかしな恋物語。山田監督は「人間ってとっても滑稽な存在なんだなということに観客が気付いて、ちょっと毎日が楽しくなっていくというのが喜劇の喜び。おかしさにあふれた作品にしたい」と意気込んだ。
17年以来2度目となる前進座と山田氏のコラボ。13日に90歳になる山田監督は90周年となる前進座と「同い年」と明かし「父親が前進座のファンで、子供の頃からよく話を聞いていた。前進座はいつでもあこがれで、演劇活動のファンで居続けた。話をいただいたときはうれしくて、熱い前進座の人と仕事できるなという気持ちだった」と喜びを語った。
この日は落語家・春風亭一之輔(43)が題材の「妾馬(めかうま)」を披露し、その後山田監督とのトークショーも行われた。