浜博也「正夢~まさゆめ~」“令和の泣き歌”へ 有線部門別1位「究極のラブソング」
歌手・浜博也(59)の新曲「正夢~まさゆめ~」(8月18日発売)が、15日付の有線演歌歌謡曲リクエストチャートで1位を獲得した。大切な人を亡くした女性の切ない心情をつづった楽曲で、同様の作品では「千の風になって」「吾亦紅」などが広く知られている。それに続く“令和の泣き歌”として大ヒットとなるか、注目だ。
夢でもいいからもう一度会いたい そしてそれが正夢だったら-。そんな歌詞が登場するこの新曲は、作詞家・鮫島琉星氏が実際に夫を亡くした女性をモデルにし、日常の機微などそのままの姿を描いた。それだけに生々しい言葉が並ぶ。だが浜は「決して悲しい歌ではない。究極のラブソング」ととらえ、ぬくもりのあるメロディーに乗せて繊細に歌い上げる。
これが見事にマッチしたのか、発売から約1カ月での有線1位はジワジワと広がりをみせている証拠で、まさにヒットの兆し。コロナ禍で満足なPR活動ができない中「動画サイトでの再生回数がこれまで以上に多い」(浜)と、手応えを感じている。
今作は2019年の「夕凪橋~ゆうなぎばし~」、20年の「一輪挿し」に続く浜の「夫婦の物語3部作」の最終章。前2作も同じ有線1位を獲得しており、これでV3となった。もともと浜はムード歌謡路線だが、この3部作で夫婦作品に初挑戦し見事に新境地を開拓した。作品に合わせて声を作り込んでいた従来の歌唱法も、夫婦路線では素の声で歌う形が成功している。
「これまでヒット曲がなかった。頑張っていれば必ず良いことがある姿をみせたい」。来年は40周年。このいい流れに乗り遅咲きの花を咲かせる覚悟だ。