軽度認知症公表の蛭子能収 仕事は「死ぬまでやる」の意欲 書籍発売はケロリと忘れ?
軽度の認知症を公表している漫画家でタレントの蛭子能収が21日、NHK「あさイチ」で現状を報告。今年発表した書籍「認知症になった蛭子さん~介護する家族の心が楽になる本」(光文社)についても本を出版したことをすっかり忘れていたが、周囲の支えもあり、生涯仕事を続けていきたいという意欲をにじませた。
番組のVTRインタビュー冒頭「認知症になりまして、しばらく休んでましたけど、もう元気になりましたのでまたよろしくお願いします」とあいさつ。認知症公表についても「そういうのを秘密にするのもおかしな話だし、隠し事は好きじゃない」と言いつつも、隣に座る妻からは「ギャンブルの負けた金額は少なめ申告や、言わなかったりするのは毎日ありましたので、隠し事はそういう意味では多かった」と言い、蛭子も苦笑いだ。
さらに今年発売した書籍についても「本、出てるっけ?」「何書いたかな?書いたこと忘れてる」とまたも苦笑い。書籍を手渡されても「あれ?全然知らない。初めて見た」とパラパラめくってもまったく覚えてない様子だった。
妻によると、3年まえから症状は出ており、最近は「シャワーを浴びていてどこをひねれば水か、お湯かも分からなくなったり、私も混乱することが多かった」ともコメント。支える妻自身も、ストレスなどから「胃腸炎で救急車を4度。精神状態は良くなかった」という。
ただ最近では、妻と散歩をしたり、おやつを食べたりというゆったりとした時間が増えたことを妻も喜んでおり「おやつを食べたりというのが主人にとって和む時間になってきたのが良かった」とコメント。蛭子も「今はギャンブルじゃなくてもよくなった」と語っている。
さらに仕事も蛭子のモチベーションになっており、VTRでは仕事風景も紹介。「続けたい理由はお金。お金がないと自分で生きている感じがしない。死ぬまでやるんです、同じ事を」と漫画執筆の意欲をにじませた。マネジャーも「最後まで仕事はしたいと言っているので、最後まで仕事をさせてあげたい」と語っていた。
蛭子は昨年7月に放送されたテレビ東京系「主治医が見つかる診療所」でレビー小体型とアルツハイマー型を併発している初期の認知症と診断されている。