「山健組」幹部が山口組ナンバー2と面会 合流認可か 神戸山口組との抗争に影響大
特定抗争指定暴力団の山口組と神戸山口組の分裂抗争を巡り、神戸山口組を離脱した中核団体「山健組」幹部が、山口組ナンバー2の高山清司若頭(74)と面会したことが22日、捜査関係者への取材で分かった。山口組への合流の意向を正式に伝えたとみられる。
複数の捜査関係者によると、山健組幹部らが同日午前10時過ぎ、近畿地方にある山口組系組事務所を訪れ、高山若頭に山口組の傘下に入ることを申し入れ、認められたとみられる。2020年末時点の構成員は山口組が約3800人、神戸山口組が約1200人。山健組の合流で山口組側の優勢が顕著となり抗争に大きな影響があるとみられ、警察当局は警戒を強めている。
山口組と神戸山口組は15年8月に分裂し、山健組は神戸山口組結成の中核を担った。だが上納金を巡る不満などで中田浩司組長=殺人未遂罪などで起訴=が神戸山口組の井上邦雄組長に反発し、昨年7月に離脱を表明していた。
山健組幹部らは今月16日、兵庫県内で会合を開き、山口組に合流することで合意した。山口組側も同日、山健組を復帰させる旨を傘下組織などに通知していた。
山健組は三代目山口組の若頭も務めた山本健一組長が結成。神戸市が拠点で、山口組五代目渡辺芳則組長、神戸山口組の井上組長らを輩出した。