【山田美保子のミホコは見ていた!】「ぴったんこカン・カン」と安住アナの功績
18年半続いたTBS系の人気番組「ぴったんこカン・カン」が24日、最終回を迎えた。
かつて久米宏、小島一慶さん、吉田照美、生島ヒロシら人気アナウンサーらが司会を務めた「ぴったしカン・カン」(1975年~1986年)のリメイク版として2003年スタート。当初は「ぴったし~」のようにクイズが主体だったが、やがて司会の安住紳一郎アナとゲストがスタジオの外に出るグルメロケやコントなどがメインに。近年は、久本雅美や薬丸裕英ら豪華レギュラー陣が控えるスタジオは、ほとんど映らず、クイズが1問か2問だけで終わってしまうこともあった。
初回前、安住アナのリハーサルに密着した番組で覚えているのは、MC席で正面のカメラを見られず下を向いてしまう癖をスタッフから指摘され、弱っていた安住アナの様子だ。メインのバラエティは「ぴったんこ~」が初めてということで勝手が掴めなかったようだ。
が、安住アナの回しやインタビュー力はめきめき上達。老若男女、どんな大物芸能人や文化人が相手でも動じることなく、ゲストのキャラクターを瞬時に引き出していった。
「ぴったんこ~」に出演を重ねたことで、知名度や好感度が劇的にアップした俳優、女優は数え切れない。吉田羊や江口のりこはその筆頭で、TBS系のドラマに多数出演するきっかけにもなった。ちなみに江口は、「安住紳一郎の日曜天国」(TBSラジオ)のヘビーリスナーであり、投稿経験もある大ファン。逆プロポーズ場面もあったが、安住アナは米倉涼子を前にしたときの態度や言動が他の女優へのそれとはかけ離れていたものだ。
“色々あった”高畑淳子や、一筋縄ではいかなそうな吉行和子・冨士真奈美コンビに対してなど“猛獣使い”としても優れた安住アナ。最終回に出演した香川照之、大泉洋、そして米倉の“料理の仕方”も完璧だった。
安住アナも名残惜しいだろうが、出れば必ず好感度がアップしたゲストやゲストの所属事務所にとっても、終わってほしくはない番組だったのではないか。特番を期待したい。