カープファンの岸田文雄新総裁 外務大臣時代にマツダで始球式 初Vも生観戦
自民党は29日、総裁選の投開票を行い、広島1区の岸田文雄前政調会長決選投票が、決選投票で河野太郎行政改革担当相を破り、第27代総裁となった。岸田氏はカープファンを公言し、外務大臣時代、プロ野球・広島が25年ぶり優勝を飾った2016年3月に始球式に登場していた。
広島の黄金期幕開けとなった2016年、開幕第3戦の3月27日DeNA戦で始球式のマウンドに上がった。捕手は広島・松井一実市長が務め、大きく振りかぶった投球フォームから、山なりのノーバウンド投球を披露した。
同年4月に広島で開催された「G7広島外相会合」を前に、各国の外相が広島を訪れることと、世界に向けて平和のメッセージを訴える意味を込めて1球を投じた。
G7の背番号を刺しゅうしたカープのホーム用ユニホームを着用してマウンドでのパフォーマンス。大歓声を浴び「緊張しました。気持ちのこもった球を投げることができました」と、笑顔で振り返っていた。
また、20年に行われた前回の自民党総裁選に立候補した際には、広島出身の父親の影響で50年来の広島カープファンだと明かした。そして広島が初優勝を決めた1975年10月15日の巨人戦(後楽園)で「レフト側『ジャンボスタンド』で見てました」とエピソードも披露した。
市民球団としてこよなく愛されてきたカープの“生き様”を、自らの政治信条になぞらえている。「人生、いいことばかりじゃない。カープも歴史を見たら、逆に良くない時の方が圧倒的に多いんでしょう。最近も3連覇しましたけど、日本一にはなれなかった」と、話していた。