石原伸晃氏ガックリ 東京8区で負けた!自民「大物」小選挙区で相次いで敗北
第49回衆院選は31日に投票、即日開票された。自民党は公示前の276議席から減らす見通しとなった。石原伸晃元幹事長(東京8区)、平井卓也前デジタル相(香川1区)、桜田義孝元五輪相(千葉8区)ら党幹部や閣僚の経験を持つ「大物」が小選挙区で相次いで敗北した。公明党との与党では定数465の過半数(233)となり、岸田政権の継続が確実な情勢となった。日本維新の会が大幅に議席を増やした。
岸田文雄総裁になって初めての総選挙。自民党は大臣経験者が続々敗北するなど、大幅に議席を減らした。特に、石原伸晃元幹事長が東京8区で敗れ、衝撃が走った。
立憲民主党の新人吉田晴美氏に敗北した石原氏は、支援者を前に「私の力量不足。申し訳ない気持ちでいっぱいです」とガックリ肩を落とし、何度も頭を下げた。
それでも「支援者のみなさまに一丸となって選挙をやっていただきまして、いろんなところでお会いして昔の話、どういう社会を作っていこうかという話を幅広くできたことは人生において大きな収穫でした」と強がった。
東京8区では、れいわ新選組の山本太郎代表が公示日直前に突如、立候補を表明。吉田氏の支援者らが抗議集会を開く事態に発展した。山本氏が3日後に撤回して収拾を図り、共産候補も出馬を見送って野党側の候補が吉田氏に一本化された。
石原氏は自ら自転車で選挙区内を回る「どぶ板」の選挙戦を展開。駅前にとどまらず神社やスーパー、幼稚園といった、地域に根差した場所を街頭演説の場所に選んだ。野党側の選挙協力を「野合」と批判しながら自らの実績をアピールしたが、届かなかった。
石原氏以外にも、平井卓也前デジタル相(香川1区)、桜田義孝元五輪相(千葉8区)らが敗北。共闘態勢を構築した野党に抑えられた形だ。17選を目指した自民の野田毅元自治相(熊本2区)は、比例代表に重複立候補しておらず、落選が決まった。甘利明幹事長も立民候補に苦戦を強いられた。
岸田首相は、自民党が議席を大幅に減らす見通しとなったことに関し「政権運営や国会運営にどう影響してくるかは丁寧に対応を考えたい」と表明した。