加賀まりこ 自閉症“息子”に伝える「ありがとう」何度もこみ上げ撮り直しに
女優の加賀まりこ(77)が4日、都内で行われた主演映画「梅切らぬバカ」(12日公開)完成報告会に共演の塚地武雅(49)らと登壇した。加賀の54年ぶり主演作で、自閉症を抱える中年の息子(塚地)と暮らす母親を演じている。
事実婚のパートナーに自閉症の息子がいる加賀にとって、撮影中もこみ上げるシーンが多々あったようで、「なるべく普通に日常的にと思っていたんですけど、意図せずこみ上げてしまう。すると監督がすごくいやがるんですよ。『今のもう一回。涙いりません』と冷たくね。ちょっとムカッてするくらいおっしゃることがあって」と苦笑い。
その中でも特に、息子に「生まれてくれてありがとう」と伝えるシーンが1番大事だったと明かし、「伝えても彼は分からないけど言いたかった。そのシーンはどうもこみ上げちゃうんで、何度も撮り直し。今でも撮り直せるなら撮り直したいくらい気になります」と明かしていた。
最後に「映画を見た方が時々町中で自閉症の方に出会ったときに、手を差し伸べてくださらなくてもいいんですけど、ほほえんでくれたら良いなと。それだけを願っております」と訴えた。