木下都議 128日ぶり公の場も一部議員が反発 委員会開かれず大混乱「憤りしかない」
7月の東京都議選期間中に無免許運転で当て逃げ事故を起こし、公表せずに再選された木下富美子都議(55)が9日、東京都議会に再選後初めて登庁し、都議選投開票日の7月4日以来、128日ぶりに公の場に姿を見せた。都議会で2回辞職勧告が決議され、この日は正副議長から辞職を求められたが、辞職しない考えを表明した。出席が予定されていた委員会は、一部議員が木下都議に反発したことで開催が不可能な状況となるなど大混乱となった。
委員会に先立って行われる理事会では、木下都議から会派や議員への説明がないことに反発した3議員が退席。午後1時から開催予定だった委員会は開会のめどが立たない異常事態となった。
退席した1人である、立憲民主党の山口拓都議(49)はデイリースポーツなどの取材に応じ「自分都合の行動で委員会を止めていることを深く認識してほしいと思っているし、憤りしかない」と声を荒らげた。
山口氏は木下氏の登庁を前日の報道で知ったという。木下氏は理事会前に説明や謝罪をすることなく、着席していたといい「不快なので部屋には入らなかった」と話した。
その後、他会派議員に促されて入室したが、2議員が退席したのを見てその場の解散を提案したという。
世論の批判に理解を示した山口氏は「ルールにのっとって議員を辞職に追い込めないわれわれの立場から考えても、常識人としていかがなものかと。都民にさまざまな協力を求めている議会として申し訳ない」と謝罪した。
木下氏はその後、控室にこもって待機を続けた。