橋下徹氏、木下都議は辞めないと「再起不能になる」法的には失職しない
元大阪市長の橋下徹弁護士が10日、TBS系「ゴゴスマ~GOGO!Smile!~」に出演し、9日に約4カ月ぶりに議会に顔を出した木下富美子都議について、議員を続ければ「再起不能になる」と警告した。
橋下氏は一般的に多い「許せない」という批判に理解を示しつつも「選挙で選ばれた議員の身分って重い」とした。権力側が、反対意見を持つ議員を簡単に排除できないよう「一度当選した議員を辞めさせるっていうのは、法律にのっとって、きちっとしたルールにのっとってやらなきゃいけない」と厳しいハードルがあることを説明した。
木下都議は、7月の東京都議選の選挙運動期間中に無免許運転で人身事故を起こし、公表せずに再選された。再選直後に事故が明らかとなり議会を欠席。呼び出しにも応じず、都議会は7月と9月の2度にわたって辞職勧告を決議。9日に再選後初めて登庁した。
橋下氏は、木下都議の不祥事は「被選挙権の喪失事由にはなってない」と明言。「世間の感覚とは違うかも分からないけども、このレベルだったら、本人が『やる』って言えば、議員はできるっていうのが法律の制度の建前」と実情を語った。
ここで、MCの石井亮次アナウンサーは公職選挙法について説明。議員が失職するのは「禁錮刑以上の実刑」で「書類送検・起訴段階」では失職しない。有罪判決を受けても執行猶予が付けば失職しないため、選挙期間中に起こした「当て逃げ」で書類送検されている段階の木下都議は、本人が望めば議員を続けることができる。
橋下氏は法的な「建前」とは別に、いち個人としては「本人のこれからの人生のことを考えても、早く辞めた方がいいですよ」と“辞職勧告”。「意地になってやり続けたら再起不能になります。こういう形で名前が広がってしまうとね」とマイナスイメージが刻み込まれたまま、議員を続けることを心配した。木下都議の任期はあと3年8カ月ほど残っている。