藤井聡太が最年少四冠!豊島将之竜王に4連勝で竜王奪取「自信のない局面」もあった
将棋の藤井聡太三冠(19=王位・叡王・棋聖)が豊島将之竜王(31)に挑戦する第34期竜王戦七番勝負第4局2日目が13日、山口県・ANAクラウンプラザホテル宇部で指され藤井三冠が122手で勝利。無傷4連勝のストレートで豊島竜王を下し竜王位を獲得、史上最年少の「19歳3カ月」で四冠を獲得した。1993年7月に羽生善治九段(51)が樹立した「22歳9カ月」を3歳半更新した。
定跡研究の進んでいる角換わり腰掛け銀となり、1日目からパタパタと進んだ。2日目に入り藤井新竜王が優位を拡大。しかし長考を続け、一時は持ち時間差が2時間半に。豊島前竜王の必死の猛追で一時AIの評価値が振れる展開が続くも、最後は即詰みに討ち取った。
藤井新竜王は決戦を終えてもいつも通り喜びは顔に出さず、熱戦に疲れた様子で本局を「中盤ずっと難しいのかなと思って指していた。(中盤に)角を交換してその角と打ってからちょっとあんまり自信のない局面になって…」と苦しい状況だったと振り返った。
竜王位の獲得には「全く実感はありませんが、最高峰のタイトルなので光栄に思いますしそれに見合う実力を付けていければと思います」と心境を明かした。四冠獲得については「今期ここまで結果がだせていますけど、内容的には課題が多いので、そのあたりを改善して行ければと思います」と話した。
また豊島前竜王と今期3シリーズ目となり本シリーズを「中盤でペースを捕まれることが多かったので、足りないところを感じたシリーズではありました」と総括した。
四冠同時保持者は藤井新竜王で6人目。過去は大山康晴(故人)、中原誠(引退)、米長邦雄(故人)、谷川浩司、羽生善治が達成している。永世七冠でタイトル獲得99期の羽生九段を始め、全員が永世称号を持つレジェンドたちに肩を並べた。
8大タイトル戦の中では賞金最高額・4400万円の竜王位。肩書でも竜王と名人は他のタイトルよりも優先される。現在の将棋棋士の中でも、渡辺明名人(37=棋王・王将との三冠)を抜いて序列1位となる。