1日で100万円の文通費、維新告発の陰にあの号泣議員の“痛手”
弁護士で中大法科大学院教授の野村修也氏が16日、日本テレビ・読売テレビ系「情報ライブ ミヤネ屋」に出演し、国会議員の文書通信交通滞在費(文通費)問題の陰に「号泣議員」として名をはせた、元兵庫県議会議員・野々村竜太郎氏の存在があると指摘した。
野村氏は文通費問題について「前に、地方議員が同じような感じの費用で『ちゃんと使っているかどうか、別なものに使ったんじゃないか』ってすごく話題になった時があった」と指摘。司会のフリーアナウンサー・宮根誠司「あの兵庫県のね」と野村氏の「地方議員」が野々村氏を指すと補足した。
野々村氏は、政務活動費913万円をだまし取ったとして、2016年に懲役3年、執行猶予4年の有罪判決を受けた。政務活動費は政策調査などのために支給される費用で、収支報告書は必要とされている。野々村氏は3年間で計345回(約800万円)の出張の中に、1都5県への14日連続日帰り出張がある、切手代名目で計40万円以上を計上するなどしていた。
野村氏は、野々村氏の政務活動費が問題となった当時、国会議員の文通費も「おかしい」と話題になっていたと懐述。「実は維新はその時の問題提起を受けて、実際にどうやって使っているかを開示してるんですよね」と明かした。
野々村氏は2011年に独自の政治団体「西宮維新の会」を名乗って立候補し当選した。「西宮-」は、勢いのあった「大阪維新の会」(当時)とは無関係だったが、「維新」の名前で混同して投票した有権者もいたと言われている。「大阪維新の会」は野々村氏の「西宮-」とは別ものであることを明確にする意味もあって、政務活動費の内容を開示するようになったとみられている。
野村氏は、今回の文通費問題を日本維新の会の小野泰輔氏が問題提起したことを「あの時に『地方議員が厳しく問われてるのに、国会議員は何だ』っていうのはずっとあったので、その尾を引いて今回は自分たちがもらったものに対しての意識が高かった」と分析した。