古市憲寿氏 「ダブスタ」指摘のツイートに反論「見出しに踊らされるような賢くない人」
社会学者の古市憲寿氏が3日、ツイッターを新規投稿した。2日のフジテレビ「めざまし8」に出演した際の五輪に関する発言が、過去の発言と矛盾すると非難されていることに対して反論。「とっくに絶滅したと思ってたけど、まだネットニュースの見出しに踊らされるような賢くない人っていたんだ笑」と皮肉った。
2日の同番組では、中国の元副首相に性的関係を強要されたと訴えた彭帥選手の安否が懸念される問題で、女子テニス協会(WTA)が「香港を含む中国でのトーナメント開催をただちに中止する」と発表したことを扱った。
放送ではまず、前大阪市長の橋下徹氏が「スポーツ選手には申し訳ないが、人権問題にきわめて疑念があるようなところでは、スポーツの交流も全部止めるべきでしょ」と持論を述べた。
それに対して、古市氏が橋下氏に「北京五輪ってどう思います?かつてボイコットとかあったじゃないですか北京五輪迫ってますけど、各国は参加すべきかどうかというのは」と問いかけた。
橋下氏は「古市さんと違うかもしれないけど、政治的な紛争で選手が犠牲になるのはよくないと思うんですけど、人権侵害の問題については五輪は止めるべきだと思いますよ。スポンサーもお金出すべきではない。というのは、民間企業の取引でも、取引をやるなということになっているわけですから、スポーツの分野でも僕はそう思うんだけど」と主張。「古市さんはそこはどう?」と逆に問いかけた。
そこで古市氏は、「僕はやっぱり、五輪は平和の祭典という名目じゃないですか。もちろんそれはお題目ではあるんだけれども、仮に戦争が起こっていても人々が一カ所に集って祭典をしましょうっていう理念って、すごく大事だと思う。だからどんなことがあっても五輪はやってもいいんじゃないかなと僕は思うんですけど」と意見を述べた。続けて「五輪自体はなくてもいいと思っているんですけど、本当はね」と付け加えている。
橋下氏はそれを受け、戦争は政治的な見解のぶつかり合いだが、彭帥選手の問題はより深刻な問題で、完全な政治権力の乱用問題として「平和の祭典だったとしても止めるべき」と強調した。
古市氏はこの日の発言をもとにした記事の「古市憲寿氏『五輪は平和の祭典。仮に戦争が起こっていても人々が一カ所で集って祭典をしましょうっていう理念はすごく大事』」という見出しと、今年6月に出演した番組で「そもそも五輪はいらない」と発言した記事の見出しを並べられ、「開催国が日本と中国でここまで扱い変わると草通り越して、精神が心配になる。」と批判されていた。ほかにも「ダブルスタンダード」などと指摘されていた。