正司敏江さん追悼公演 横山ひろし 敏江玲児の離婚原因を告白 夫のヤンチャ「告げ口」
9月18日に脳梗塞のため、80歳で死去したタレント・正司敏江(しょうじ・としえ、本名及川キミコ=おいかわ・きみこ)さんの追悼公演が11日、大阪・心斎橋角座で行われ、今年最多となる約90人の観客が来場。最期を看取った一人娘も訪れていたという。
桂福団治、酒井くにお・とおる、横山ひろし・春けいこ、海原はるか・かなた、森脇健児ら敏江さんと同じ松竹芸能所属タレントが出演。どつき漫才の夫婦コンビ「正司敏江・玲児」として人気を博した敏江さんが、昨年2月に最後の舞台に立ったステージで在りし日の思い出を語った。
冒頭のVTR明けこそ、涙するファンの姿はあったが、その後の約3時間のイベントに湿っぽさはなかった。敏江さんと同い年の福団治が「太陽のよう。暗い、暗い場所も彼女が出たら太陽が出たように明るくなる」と表現した通り、楽しい秘話が続出した。
福団治は、敏江・玲児が、1970年の紅白歌合戦に上方芸人初の応援お笑い枠で出演したことを振り返り、「大爆発して、上方漫才に大きな貢献をした」と功績を称賛した。松竹入りの際、敏江・玲児に尽力してもらったという横山ひろしも、どつき漫才で沸かせた紅白明けの新年に、神戸の出番に人が押し寄せたというすさまじい人気ぶりを述懐。森脇健児は、紅白話を敏江さんが直接話してくれず、横山から聞いたといい「照れ屋なんやろうね」と明かした。
また、弟分だった横山は64年に結婚し、76年に離婚した後も玲児さんが死去する2010年までコンビを続けた敏江・玲児について「離婚原因の半分以上はたかし・ひろしにある」と告白した。玲児さんが毎晩のように横山たかしさんを連れ歩いたことで“ヤンチャ”を目撃。「告げ口してあげた」と打ち明けた。
横山は「敏江さんは(玲児さんを)愛してた。オレとたかしがいろんなことをいうてもうた。『別れ!別れ!』言うて」と振り返ったが、「後悔はしてない。(玲児師匠は)ホントにアウト“レイジ”」と言って笑わせた。「天国で相方の玲児師匠と会わん方がいい」と呼びかけた。
直後に福団治がマジメに「玲児ちゃんが先にあの世に行ってるが、仲良くどつき漫才をしてほしい」と話すと客席がドッと沸き、横山は「会わん方がいい言うてるのに」とツッコミ。「(玲児さんは)悪い人ではない、決して。夫婦としてはやっぱりかわいそうと思った。漫才師としては良かった」と続けた。
シンデレラエキスプレスの渡辺裕薫は、再婚した玲児さんの息子が敏江さんを訪ねて来た際の裏話を披露。亡くなる際に玲児さんが、自身のことについて言い残さなかったと聞いて「あんなヤツ、二度と好きになったらへん」とつぶやいたことが忘れられないと明かした。
敏江さんは、8月末に自宅で脳梗塞で倒れて救急搬送された。意識はなく、その後も病状が好転することはなく旅立ったという。