元大阪市長で弁護士の橋下徹氏が１６日、フジテレビ系「めざまし８」で、森友改ざん問題の裁判で、国が突然「認諾」という手続きを取り、賠償責任を認め裁判を終わらせたことに「国が真実を隠したいんでしょう」「こんなにひどい政府なのかと嫌気がさす」と厳しく断じた。

　番組では、森友学園への財務省決済文書の改ざん問題で自殺した近畿財務局職員の妻・赤木雅子さんが、国と当時の理財局長に１億１２５０万円の損害賠償を求めた裁判で国が「認諾」という手続きを取り、裁判を突如終わらせたことを取り上げた。

　「認諾」は確定判決と同じ意味合いを持ち、国は賠償責任を認め、賠償金を支払うことになるが、裁判は終わるため、赤木さんの妻が求めている真実解明はなされないまま。赤木さんの妻は「ふざけんな」という悔しさを会見でぶつけている。

　国が「認諾」という決断を下すのは異例とも言われているが、橋下氏は「国が真実を隠したいんでしょう。日本政府、こんなにひどい政府なのかと嫌気がさします」とバッサリ。

　「普段、お金で早く解決して欲しいという被害者には、国は徹底的に争って時間を引き延ばして。そんな裁判はいくらでもある」とも語り、「今回は赤木さんはお金をくれ、ではなく真実を明らかにして欲しいと。本当に日本政府、誠意を見せるなら、赤木さんが言っていることに対し、これは違う、これは認めると（説明を）やらないと、国民をバカにしすぎ。腹立たしい」と激怒した。

　今後の真相究明の手立てについては「なかなか経緯を明らかにする手立てが持てなくなった」とも語り「岸田政権は謝るところは謝り、誠意を見せるというのなら、今回の裁判、時間をかけてでも事実について一つ一つ答えるべき。国民に対し、納税者に対し誠意を見せて欲しい」と強く訴えていた。