大阪府の吉村洋文知事が２３日夕、大阪府庁で会見。この日、府のゲノム解析の結果、新たに新型コロナウイルスの変異種、オミクロン株の陽性者が１人判明し、海外渡航歴がなく、渡航者との接触もない小学生であることを明かした。

　１７日に症状が出て、同日にコロナ陽性と判明。２０日にデルタ株の陰性、ゲノム解析で２３日にオミクロン株の陽性が分かったという。すでに入院しているとした。

　新たな陽性者を公表した吉村知事は「感染経路が分からないので、市中感染ということになる。先日発表したご家族とも関係はない。小学生の（通う）学校は先行して（同じ）クラスの検査の実施をして、３人がコロナの陽性というのがわかっている。３人はオミクロン株かはわからない。小学生のご家族は検査の結果、陰性という状況」とした。学校は２４日から休校になるという。

　また、「新たに判明したオミクロン株陽性の患者さん以外で、コロナ陽性の１２人がデルタ株の検査は陰性だった。オミクロン株の可能性は十分あるので解析中。判明すれば報告する」と公表した上で、「対策として検査を拡充していく。オミクロンの市中感染が確認されている状況なので、感染拡大期に行われる検査を前倒しにして実施する。本日、夕刻、岸田総理が方向性について発表されたが、これを受けて大阪府では明日（２４日）から無料の症状がなくても受けられる検査を実施する」とした。

　昼の会見ではオミクロン株対策として、３回目のワクチン接種の重要性を説き、大規模接種会場を発表済みの３カ所に加えて、新たに３カ所（大阪・心斎橋、堺、高槻）の計６カ所に設けるとした。

　吉村知事は２２日に府内でのオミクロン株の市中感染が確認されたことを受け、感染予防の徹底を訴えていた。