俳優の小栗旬が主演するＮＨＫ大河ドラマ「鎌倉殿の１３人」（総合、日曜、後８・００）が９日、開幕した。第１話から、３度目の大河脚本となる三谷幸喜氏らしい、コミカルで伏線の効いた結末。演者側はさぞ“してやったり”なのかと思いきや、女装する源頼朝を軽妙に演じた大泉洋は三谷氏に首をひねられたという。

　鎌倉幕府の２代目執権・北条義時を描く今年の大河。第１話では、頼朝をかくまったことで翻弄（ほんろう）される北条家の人間模様がパラレルに描写され、小栗と馬に乗って逃げる大泉が「はい～！」と絶叫するシーンが笑いを誘った…のだが、キャストの中では最大の“いじり所”となっている。

　実際、会見で第１話の見どころを聞かれた小栗は「大泉さんの『はい』じゃないですか」とニヤリ。苦笑いの大泉は「三谷さんからも『あれはどうなのかな？』と言われた『はい』ですね。基本、三谷さんはすべて褒めていただける方なんですけど、あの『はい』だけは『どうなんだろう？』と言われました」と明かした。

　自身も最初に台本を読んだときには「あれ、オレなの？」と驚いたという三谷脚本。三谷氏のダメ出しに「現場でもいろいろ考えていたんですけども、判断を誤ってしまった。でも、監督はＯＫしてるわけですから。どう考えたってヒゲが生えてるわけですから、メークする必要ないわけです。『はい』の言い方をどうこう言われる筋合いはないんだよな」とふくれていた。