藤井聡太竜王 最年少五冠&王将へ先勝「序盤から類型が少ない形」渡辺明王将と初の2日制対局
将棋の第71期王将戦七番勝負第1局2日目が10日、静岡県掛川市「掛川城 二の丸茶室」で指され、藤井聡太竜王(19=王位・叡王・棋聖との四冠)が渡辺明王将(37=名人・棋王との三冠)に139手で勝利した。過去2度の棋聖戦で撃破している相手との初の2日制対局は、午後7時半近くに終局の大熱戦。史上初の四冠対三冠、自身の最年少五冠と王将がかかった大注目のシリーズを先勝した。
1日目、振り駒で先手となった藤井竜王は相掛かりに誘導。意表を突く一手で渡辺王将が長考する場面もあり、スローペースで進んだ。2日目も間合いを計るようにじわじわと進み、ほぼ互角で夜戦に突入。両者1分将棋で互いの玉がつり上がり、「最後まで分からなかった」(藤井竜王)中、最後は鮮やかな詰みを読み切った。
疲れ果てた様子の藤井竜王は「序盤から類型が少ない形。内容を振り返って次につなげられるようにしたい」と振り返り、「第1局は勝つことができたので、しっかり第2局に向けて取り組んでいければ」と語った。
6戦全勝中と好相性の対局場で、4連覇をかけて迎え撃った渡辺王将は頭を抱え、「終盤はチャンスもあると指していたが、最後は分からなかった。始まったばかりなので、またやっていきたいと」と悔しそうだった。
第2局は22、23日に大阪府高槻市の「山水館」で指される。