オミクロン株恐るべし!新規感染者 過去最多3万人超 東京、大阪5000人超
国内で新たに確認された新型コロナウイルスの感染者が18日、初めて3万人を超え、1日当たりの新規感染者数として過去最多を更新した。これまでの最多は、昨年8月20日の2万5992人。新変異株のオミクロン株が猛威を振るう流行の「第6波」は拡大に歯止めがかからず、社会機能への影響や医療現場、保健所のさらなる逼迫(ひっぱく)が現実味を帯びつつある。
岸田文雄首相は「感染者数の増大は深刻に受け止めなければならない」と述べた。政府は首都圏を含む1都12県に対し「まん延防止等重点措置」を追加適用する方針。適用が決まれば、対象は計16都県となる。岸田首相は、臨時の医療施設や酸素ステーションの整備などを挙げ、在宅療養体制を強化することも明らかにした。
今月1日時点での国内感染者数は500人台。12日には1万人に到達し、わずか2日後の14日には2万人超え。デルタ株が主流だった第5波では、1万人を超えてから2万人に達するまで約半月を要しており、第6波拡大の驚異的なスピードが浮き彫りとなった。
18日は、大阪で過去最多の5396人、東京は昨年8月21日以来の5185人。全国の18府県で過去最多を更新。死者は全国で計10人報告された。重症者は前日から18人増えて261人となった。
大阪府は保健所の業務が逼迫しているとして、濃厚接触の可能性がある人に対して自主的に自宅待機や医療機関の受診を求める方針に転換すると発表した。企業に対しては濃厚接触の可能性のある従業員を独自に特定して自宅待機や検査を促すよう求める。今後は健康不安があった場合に自ら24時間緊急サポートセンターに連絡するよう求める。
大阪市も重症化リスクの高い患者を優先対応する方針に切り替えることを発表した。リスクの低い患者らの健康観察は今後、携帯電話のショートメールを活用する。この日の市内の感染者は1779人。市は、感染者数に応じて保健所の人員を拡充する計画をまとめたが、感染者1700人程度が対応可能な計画の上限となっていた。