さらば千葉真一さん 息子・真剣佑&郷敦から直筆手紙「父が何を見つめていたのか」
昨年8月に新型コロナウイルスによる肺炎のため亡くなった俳優の千葉真一さん(享年82)の「お別れの会」が22日、東京・増上寺で行われた。千葉さんが設立した「ジャパン・アクション・クラブ(JAC)」のメンバーが発起人となり、千葉さんの誕生日に開催。午前の一般の部には約200人、午後の関係者の部には約300人が参列。仕事のため欠席となった長男の新田真剣佑(25)、次男の眞栄田郷敦(22)は連名で手紙を寄せた。
祭壇は、千葉さんが3年前に描いた富士山の油絵を白菊、スプレーマム、ブルーデルフィニウムなど約3500本の花によって再現。遺影は、主演を務めたアクション映画「戦国自衛隊」のオフショットとして撮影されたもので、青空の下で穏やかな笑みを浮かべていた。
座席は用意されていたものの、千葉さんの息子である新田と眞栄田はそれぞれ海外と地方での仕事のため欠席。直筆の連名の手紙が司会者によって代読された。
2人は突然の父との別れに「当たり前だった日常が音も無く崩れ、深い悲しみに支配されました」と心境を吐露。「父と同じ俳優となり、生前父が見つめる景色をぼんやりとですが最近、やっと見え始めたところです。今となっては、その先に父が何を見つめていたのか、もっと話しておけばよかった」と後悔の念を明かし、「その父・千葉真一を僕たち同様、愛し続けていただけると幸いです」と願いを込めた。
公私にわたり親交のあった俳優・岡崎二朗(64)は弔辞で、千葉さんが親子3人での共演を夢見て、共演作のプランを練っていたことを明かした。「グレートファーザー」というタイトルの主演作や、助さん・格さん役に新田、眞栄田を据えた「水戸黄門」などの構想があったという。
会場には、アクションスターの遍歴をたどるような展示品がズラリ。映画「戦国-」で実際に使用された日本刀やヘルメット、高倉健さんに宛てた直筆の手紙、愛用の空手着など私物から撮影で使用された小道具まで幅広く並び、献花に訪れたファンや関係者は天国の千葉さんに思いをはせていた。
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