テレビ大阪の田中信行代表取締役社長が２７日、大阪市の同局で新春会見を行った。

　元日の毎日放送（ＭＢＳ）の特別番組「東野＆吉田のほっとけない人」でレギュラーゲストの橋下徹氏に加え、松井一郎大阪市長、吉村洋文大阪府知事が出演したことについて「政治的な公平という立場から問題ではないか」という声が上がっている中、田中社長は「一部の政党との関わり方を報道機関としてどのように考えるか」と見解を聞かれた。

　田中社長は「ＭＢＳさんの問題は社内で調査が進んでるようなので、その結果を参考にさせていただくとして、政治的中立性は大事にしていかなくちゃいけないと思っている」と返した。また、「大阪は維新が非常に強い地域なので感覚的にマヒしないようにしなくちゃいけないなとは思っている」とした上で、「行政の長として吉村知事や松井市長に登場いただくことは当然、あり得ると思っている。そこと維新の政治活動とは距離をおいて、政治的中立を保ちながら報道していかなくちゃいけないと感じている」と続けた。

　毎日放送の番組については１９日の虫明洋一社長の会見で「企画の意図や、放送法に照らして社内で審議されなかったのか」と質問が飛んだ。視聴者からも３人の起用への指摘が複数あったといい、虫明社長は検証のため、社内に調査チームを発足させると明らかにした。