闘病の宮川花子 M-1もチェック「錦鯉に泣いた」「リモートで良かったら審査する」

 夫婦漫才コンビの宮川大助(72)と宮川花子(67)が3日、奈良県内の自宅からリモートで、著書「宮川花子闘病記『あわてず、あせらず、あきらめず』」(主婦の友社刊)発売記念会見を行った。血液のがんの一種、症候性多発性骨髄腫と診断された花子の、大助のサポートによる闘病を記した作品。

 花子は大阪・なんばグランド花月(NGK)での大助との漫才復帰は「遠くの夢」としながら、あきらめてはいない。2019年に会見で明かした難病について「大体、8年っていうのが寿命。寿命っていうのはおかしいかな。そういう風に最初は言われてたけど、行くとこ行くとこで緩和ケアの先生が『時代は変わってきてる。いろんな薬ができてきてるよ』って。主治医の先生が『大丈夫やで、花子さん。これアカンでも次の薬あるから』って言うてくださる」と勇気づけられていると告白。

 一方で「逆に返して、先生の口から『もう打つ手ないわ』言われたらどうしようって。いろんな恐怖との戦い」と本音も口にした。

 現在の楽しみを聞かれると、得意の手芸を挙げた。「大助と花子の人形などを毎日編んだりして、それが楽しい。それと韓流ドラマ。ぎょうさん録ってるんですよ、朝から。それを見ながら編みものすることが楽しみ」と声を弾ませた。

 お笑い番組もチェックしているという。「面白いなあ。いつも見ながら勝手に審査してる。(昨年の)M-1のときも錦鯉さん?(優勝のとき)泣いたもん、知らんけど。『こ~んにちは~』いうて。次出た人、オズワルドさん。ちょっと陰気に出すぎたなあ。モニターで良かったら審査する」と楽しそうにまくしたてた。

 夫婦で若手の頑張りを称えた後、大助が「オレたち、帰るとこあんのっていうぐらい」とぼやくと、花子も「そうそう。それはあるな。マラソンと一緒。私らいま頑張ったって世界記録出されへんのと一緒。増田(明美)さんと同じようにしゃべってないと」と同意。息ピッタリだった。

 また、花子は「(桂)文枝師匠がよく電話をくれる。いつも言われるのが『花子としゃべったら元気出るわ』。違うやろ、元気ちょうだいよって思うけど。ちょっと長い電話はしんどいけど、皆さんが『花ちゃんとしゃべったら元気でるわ』『花子師匠の声聞きたいわ』って。私が元気ほしいくらいだけど、言うてくれるのがうれしい。『落ち込むわ。もっと元気出してください』というのは1個もない」と打ち明けた。

 大助は、花子の師匠で2015年に死去したチャンバラトリオの山根伸介さんの夫人からメールで贈られた言葉を明かした。「奥さんから『ウチの伸介からコメントが届いた。“お前が来るのにはまだ早いからそっちで頑張れ”と。師匠からのことづけやから、ちゃんとお伝えいたします』って」と粋な計らいを明かすと、涙を流した。花子は「きょうはやる前から明るくいくねやって言うてたやん」とつっこんだが、夫へ向けるまなざしは温かかった。

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