歌手・ｍｉｌｅｔが３日、都内で、新アルバム「ｖｉｓｉｏｎｓ」（発売中）の取材会を行った。きょう４日に開幕する北京五輪の中継でも使用される、ＮＨＫウインタースポーツテーマソング「Ｆｌｙ　Ｈｉｇｈ」を収録。フィギュアスケート男子・羽生結弦選手やスキージャンプ女子・高梨沙羅選手の映像を見ながら作詞作曲したという制作秘話を明かして、金メダルを目指す日の丸アスリートにエールを送った。

　緊張感が漂うゆったりとしたＡメロから、ドラムが鳴り響いてスピード感が増すサビへの変化が印象的な「Ｆｌｙ　Ｈｉｇｈ」。平昌五輪での羽生選手のパフォーマンスなどから着想を得て、「青と白の衣装でしたが、この曲も空と雪のカラーのイメージがあったのでピッタリで。サビの頭がジャンプにピタッと当てはまる作り方をしました」と氷上の勇姿にリンクさせた。

　北京五輪での羽生選手には、「３連覇してほしいです」と期待。成功を目指す４回転半のクワッドアクセルには、世界中の視線が集まる。「美しいジャンプが見たいですね。前人未到なので、“Ｆｌｙ　Ｈｉｇｈ”してほしいです。私も歌いながら見ます！！」とメダルが決まる１０日のフリーを見すえた。

　元々、スポーツ好きで、これまでに剣道、器械体操、水泳（遠泳）を経験したという。幼稚園の頃に始めたスキーは、今でも続けているだけに、スキー競技にも興味津々。フリースタイルスキー男子モーグル・堀島行真選手も、注目アスリートに挙げた。

　昨年の東京五輪閉会式で、ｍｉｌｅｔは「愛の讃歌」を日本語とフランス語で熱唱。「選手はスーパーマンだと思ってましたが、ちゃんと人間なんだと確認できて衝撃的でした。私よりも小さい体の方もいて」。これまでは画面越しに見ていた五輪を、直接肌で感じて、「あの瞬間、『歌でエールを送れたら』の気持ちが強くなりました」と夢舞台を振り返った。

　北京の熱戦には力強い歌声で花を添える。「ＮＨＫでは自分の曲が流れるので、『キタキタッー』とうれしいです。曲から応援のメッセージを受け取ってもらえたら」と日本選手団の躍動を信じていた。