NHK「夜ドラ」スタート 若者層へアプローチ「朝ドラのように見て頂ければ」
NHK放送総局長会見が9日、東京・渋谷の同局で行われ、2022年度の番組改定が発表された。4月から平日午後10時45分~同11時30分までの枠を「プライム帯・若年層ターゲットゾーン」と位置付け、朝ドラならぬ15分枠の「夜ドラ」をスタートさせることを明らかにした。
同局が強化ポイントの一角に挙げたのが、各世代に合わせたゾーンの設置で、中でも“テレビ離れ”が著しいといわれる若者層へのアプローチだ。「夜ドラ」について正籬聡(まさがき・さとる)放送総局長は、朝ドラがSNSや見逃し配信などで若い世代にも響いているということもあり「時間の短いコンテンツが好まれる傾向がある。朝ドラのように見て頂ければ」と説明。第1弾は若手俳優・井上祐貴(25)主演の「卒業タイムリミット」(月~木曜、後10・45)で、全6週を予定しているという。
また、幼児向け番組「おかあさんといっしょ」を、同番組始まって以来初の午後6時枠に“お引っ越し”。「保育園児の帰宅時間のピークに合わせる」(局幹部)ためといい、変容する視聴者の生活環境に、よりマッチした時間帯とする。今回の改定率は42%で、03年の地上デジタル放送開始以来、最大の数字。前田晃伸会長(77)の掲げる「新しいNHK」を合言葉に大改革となった。