松本幸四郎「僕の体を通して叔父の素晴らしさ感じて」吉右衛門さん生前最後の五右衛門役に
歌舞伎俳優の松本幸四郎(49)が17日、東京・銀座の歌舞伎座での「三月大歌舞伎」(3月3日~28日)、「四月大歌舞伎」(4月2日~27日)の取材会を同所で行った。「三月-」では第3部「石川五右衛門」で石川五右衛門、「四月-」では第2部「荒川の佐吉」で佐吉を演じる。
石川五右衛門は、昨年11月に死去した叔父で人間国宝の中村吉右衛門さんが生前最後の舞台となった「楼門五三桐」で演じた役。幸四郎は「最後の舞台になってしまった演目でもありますので、そこに思うところはある」とし、「叔父からは、まず気持ち、心だと教わりました。その中で『僕の叔父はすごいでしょ』ということをお伝えしたい。僕の体を通して叔父の素晴らしさを感じてもらえれば」と意気込んだ。
演目では、宙づりのつづらの中から五右衛門が飛び出す、古典の大技“つづら抜け”も披露。「高いところがホントにダメ。歩道橋でも真ん中しか歩かない」と高所恐怖症であることを明かしながらも、約2年半ぶりとなる宙乗りに「まあ、お仕事なので。命がけで務めたい」と気を引き締めていた。