【The LDH Times】前田拳太郎 仮面ライダーから変幻自在の役者へ つないでいくために
昨年デビューした俳優の前田拳太郎(22)が、新人ながらオーディションの末、主演に大抜てきされたテレビ朝日系「仮面ライダーリバイス」(日曜、前9・00)で奮闘している。泣き虫だった幼少期はヒーローに憧れ、中学時代には空手で日本一に輝いて、身につけた自信を武器につかんだビッグチャンス。変幻自在の役者を目指して、若手スターの登竜門から飛躍する。
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-仮面ライダーに出演しての反響は。
「今まで生活してきた中で、こんなに人に応援していただけることはなくて。自分のことなのに自分のことじゃないような、不思議な感覚ですね。テレビに映ってる姿を見て、『ホントに自分だよな?』とまだ思うときがありますね」
-オーディションで選ばれたときの気持ちは。
「僕自身が俳優を目指すときに、一番目標にしてたものが仮面ライダーだったので、すごくうれしかったです。それと同時に歴史が長い仮面ライダーで50周年の節目でもありますし、自分も憧れてきた作品なので、すごくプレッシャーが大きかったですね。今までこんな大抜てきされたことはなかったので、自分で大丈夫なのかなとか、自信のなさだったり」
-撮影現場で感じることは。
「撮影が始まった当初は、周りについていくことに必死で。余裕がなかったので、台本通りに言われたことをやる感じで、精いっぱいでした。でも半年間やってきて、台本を読んで演じてる役について深く考えられるようになって、監督に言われたこと以外でも、自分の意思で演じられるようになってきたなと思います」
-少年時代に抱いていた仮面ライダーへの憧れは。
「小さい頃はスポーツも全然できなかったし、泣き虫だったし、ヒーローとは真逆な感じで。ヒーローの強いところ、カッコイイところに憧れて、こういうふうになりたいなと思ってたんですけど、自信はなくて。スポーツで結果を出せるようになってきて、少しずつ自信がつきました。元々は就職をするつもりでしたが、コロナ禍の自粛期間に本当は何がしたいか考える時間ができて、俳優をやりたいと思って。幼い頃に憧れていたライダーを目指したいなと思いました」
-スポーツでは空手で日本一を達成したことも。
「幼稚園からずっとやっていて、小学校のときはそんなに成績を残せずにいたんですけど、中学3年のときに全国大会で優勝しました。僕が出場してた種目は団体形。3人で形を打って、息を合わせる種目で。高校の部活まで続けてました」
-空手はアクションシーンに生かされているのでは。
「動きもそうですが、敵と戦う感覚や雰囲気を作るのにも、やってきて良かったと感じてます。東京オリンピックで見た人もいるかもしれませんが、形をやるとき、みんな目力がすごいんですよね。僕も形をやってるときには目力を意識してたので、目力も生かされてると思います」
-仮面ライダーは菅田将暉さんや佐藤健さんらを輩出した若手スターの登竜門ですが。
「50年間つなげてきたものを、これからの世代にもつないでいくためには、僕自身、ライダーが終わった後の活躍も大事になってくるなと。今までの先輩たちみたいに。これからはライダーのためでもありますし、自分のためにも活躍できればと思います」
-目指す俳優像は。
「今はヒーローですが、幅広くいろんなキャラクターを演じられたら。カメレオン俳優と言われるような俳優になりたいと思ってます。今はライダーで頭がいっぱいなので、明確にコレというこの先の目標は決まってないんですけど、うっすらいろんなことはあります。朝ドラに出たいとか、アカデミー賞新人俳優賞をとりたいとか。それに向かって何をしていけばいいのか、まだ分かってないので、自分の中でプランを立てて成長していきたいです」
-歌って踊ってのイメージが強いLDHでの俳優業については。
「俳優以外のお仕事には今のところあまり興味はなくて、俳優一本でやっていければと思っています。僕自身の印象はあまりLDHっぽくないかもしれませんが、LDHから自分が持ってない部分を補いながら、自分の持ってるものを発信していければと思います」