宝塚宙組公演 23日遅れの初日 真風涼帆ら熱気あふれる舞台に
宝塚歌劇団宙組公演「NEVER SAY GOODBYE-ある愛の軌跡-」が28日、兵庫・宝塚大劇場で開幕した。同公演は、今月5日に初日を迎えるはずだったが、関係者に新型コロナウイルス陽性者が出たため、開幕を遅らせていた。
同公演は2006年の初演され、宙組トップの真風涼帆にとっては初舞台を踏んだ思い出の作品。小池修一郎氏作・演出によるミュージカル。共産主義やファシズムが争った1936年スペイン内戦を背景にしており、現在の世界情勢に重なる。内戦によってカメラマンのジョルジュ(真風)と作家のキャサリン(潤花)の愛がほんろうされる様子が、丁寧に演じられた。
作曲は「ジキル&ハイド」「THE SCARLET PIMPERNEL」など世界的な大ヒットミュージカルで知られるフランク・ワイルドホーン氏で、歌の比重が通常の作品よりも大きい。23日遅れの初日となったが、真風をはじめ組子の熱意が伝わる厚みのある歌で、作品を盛り上げた。芹香斗亜の曲も増え、美しい歌声を響かせた。
前日に行われたゲネプロでは寿つかさ組長が「感染予防対策を第一に、務めてまいります」とあいさつ。真風も「初日から千秋楽まで、よろしくお願いします」と全力疾走を誓っていた。