藤井聡太竜王 A級昇格決めた 最年少名人望みつなぐ 今期勝率8割超えフィニッシュ
将棋の藤井聡太竜王(19=王位・叡王・王将・棋聖)が9日、東京・将棋会館で指された第80期順位戦B級1組最終局で佐々木勇気七段(27)に90手で勝利。10勝2敗で終え、来期のA級への昇級を決め、最年少名人へ望みをつないだ。
角換わりとなり、佐々木七段の攻めを受け続ける展開が続いたが、藤井竜王は丁寧に対応し優勢を築き、最後は即詰みに。今期を振り返って、「全体を通して苦しい戦いが多く、なんとか昇級できたのは良かったです。今期の課題をしっかり振り返って、来期は挑戦争いに絡めるよう頑張りたいと思います」と意気込んだ。
今期最終局を勝利し、52勝12敗、勝率・8125フィニッシュ。5回のタイトル戦を戦い、トップ棋士ばかりと対戦する中で驚異の記録を残した。順位戦では来期A級に昇級し、1位となれば名人挑戦権を得る。再来期の名人戦七番勝負に勝利すれば最年少名人を達成する。しかし1度でも足踏みをすれば谷川浩司九段の持つ最年少記録「21歳2カ月」は更新することができなくなる。