はんにゃ・川島ofレジェンド 天使に救われた人生 14年プロポーズ直前に腎臓がん発覚
お笑いコンビ・はんにゃの川島ofレジェンド(40)が著書「はんにゃ川島のお笑いがんサバイバー」(扶桑社)を出版した。第1子を身ごもった妻・菜月さんへのプロポーズ直前の2014年、32歳の若さで腎臓がんが発覚し、15年に手術。同著では、愛する家族と、相方・金田哲(36)と歩んできた“がん卒業”までの5年間を一冊にまとめている。このたび、デイリースポーツのインタビューに応じ、闘病生活や同著に込めた思いを聞いた。
2020年にがんから“卒業”。その後、講演会などでがんについて語ってきた川島。「改めて自分の体験したことを本という形にしたかった」と執筆活動への強い思いを明かし「がん患者となった方との接し方などを書いたハウツー本。がん患者の方、周囲の方を少しでも助けることができたらという思いで書きましたね」と力を込めた。
32歳という若さで大病を患った。「お医者さんは『奇跡的に見つかった』と。ステージ1だけど、腎臓がんはステージが低くても全身転移の可能性もある。怖かった」と述懐する。愛する人との間に子供ができ、プロポーズする直前の喜びの絶頂でがんの宣告。「『自分は死ぬ。子供も生まれてこない方がいい。自分のがん細胞が、うつっちゃう』とか思ってました」と揺れる心境を思い起こした。
ただ、宣告後、そばで救ってくれたのは当時24歳の妻だった。
「『おなかにいる子が逆にがんを見つけてくれたんじゃない?私も子供を産むし、ずっと一緒にいたいから頑張ろうよ』と温かい言葉をかけてくれて。その言葉で『この子供はなんて天使なんだ』って思えた。救われた」
15年に誕生した「天使」のため、離乳食インストラクター、幼児食インストラクターなど育児系資格を多数取得した。「娘が僕のがんを見つけてくれたので、すごくいい環境で子育てしたくて」。現在は6歳の長女と2歳の長男の父として、妻とともに育児や家事に奮闘中だ。
現在はYouTubeチャンネルで、高難度オンラインゲーム「League of Legends」や料理企画に挑戦中。いずれも大好きな趣味の延長で、ほぼ毎日前向きに取り組んでいる。
「がんになってある意味、人生が好転しました。自分の人生観が180度変わったのは間違いない。次の日に何が起こるかわからないので、人生を楽しむモチベーションがすごくあがりました」
今の一番大きな目標は、「奥さまに1000万円ぐらいあげたい。この本で稼いで」。最後は芸人の顔でニヤリと笑った。
◇川島ofレジェンド 1982年1月20日生まれ、東京都出身。本名・旧芸名は川島章良。NSC東京10期生同士で金田哲と2005年、はんにゃ結成。コントが主流で、フジテレビ「爆笑レッドシアター」やテレビ東京「ピラメキーノ」などで活躍。20年2月に、オンラインゲーム「League of Legends」で芸能界最強を目指すにあたり改名した。