宝田明さん急逝 反戦ライフワーク「社会性持った映画を」侵攻受けるウクライナ思い
映画「ゴジラ」シリーズの第1弾に主演するなど、銀幕やミュージカルで活躍した俳優の宝田明(たからだ・あきら)さんが14日午前0時31分、都内の病院で肺炎のため亡くなったことが18日、分かった。
宝田さんは、生前最後の公の場で、映画人に提言していた。
10日に都内で行われた乃木坂46・岩本とのW主演映画「世の中に-」の完成披露舞台あいさつで、ロシアからの侵攻を受けるウクライナをおもんぱかった。
「僕ら映画で育ってきた人間にとってみれば、映画は死なず永遠なりと言いたいんですが、平和を愛する国が蹂躙されているこの現実を見たときに、我々はもう少し社会性を持った映画をつくらなきゃいけないという気がする」。
その上で「来年もう1本一緒に仕事してみたいな」と次回作に意欲を見せていた。
当日は車いすに乗り登壇。「長年の演技での負担により、腰が痛くなったため。病気ではなくて腰痛の治療中のためです」と話したが、ブラウンのジャケットを着用し、スカーフを首に巻き、ダンディさは健在だった。