映画監督・青山真治氏 死去 妻・とよた真帆が看取る「手をぎゅっと握り返してくれた」

 2021年10月、東京国際映画祭のレッドカーペットに登場した青山真治監督
 とよた真帆
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 「EUREKA(ユリイカ)」「サッド ヴァケイション」などで国際的に評価された映画監督で作家の青山真治(あおやま・しんじ)さんが21日午前0時30分、頸(けい)部食道がんのため死去した。57歳。北九州市出身。葬儀は近親者で行った。喪主は俳優で妻のとよた真帆(とよた・まほ、本名青山真穂=あおやま・まほ)。葬儀は家族葬により執り行われた。後日お別れの会を開く。

 所属事務所によると、昨年春にがんが発覚し、通院していたという。数週間前に容体が悪化。次作の準備を進めている最中だったという。

 妻で女優のとよた真帆(54)は公式サイトで「病院から容体が急変したとの連絡を受け駆けつけ、声をかけましたら私の目を見て2回頷き、手をぎゅっと握り返してくれました。それから半日、最後は眠るように静かに息をひきとりました」と報告。結婚から20年での悲報に「優しくて勉強家だった夫にもらった時間、愛情に深く深く感謝しています。今は青山真治の魂が、自身の思い描く素敵な世界にいけるよう強く願っています」と追悼した。

 青山さんは1995年にVシネマ作品「教科書にないッ!」で監督デビュー。2000年の「EUREKA」がカンヌ国際映画祭で高く評価され、翌年にノベライズ本が三島由紀夫賞を受賞するなど多面的に表現活動を展開した。

 11年には「東京公園」がロカルノ国際映画祭の金豹賞審査員特別賞を受賞。20年に公開された多部未華子主演の「空に住む」が遺作となった。

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