加藤浩次、アカデミービンタ騒動 コメディアンは「相手を怒らせたら負け」
極楽とんぼの加藤浩次が29日、日本テレビ系「スッキリ」で、アカデミー賞でウィル・スミスがコメディアンのクリス・ロックを壇上でビンタしたことに言及。加藤自身もコメディアンという立場であることから、ジョークで相手を怒らせてしまった「クリス・ロックの負け」とコメント。一方、日本文学研究者のロバート・キャンベル氏は「手を出した方が負け」と意見した。
番組では、前日行われたアカデミー賞での衝撃のシーンについて取り上げた。ロックがスミスの妻の脱毛症をイジるコメントをしたことから、スミスが激怒し、いきなり壇上に上がってロックを猛烈ビンタし、その後主演男優賞を受賞するも号泣していた。
米国ではロックを擁護する声、スミスを擁護する声が二分している状態だが、加藤は「ぼくも昔からやんちゃしてきたコメディアン」と前置きし「僕が一番気をつけているのは、相手を傷つけちゃだめ。皆さんとやらせていただいて、一般の方にも出ていただいて、でもギリギリを攻めないといけないところもある」と、常に心に置いている考えを明かした。
そして「クリス・ロックもそこにいった。でもウィル・スミスさんが怒ってしまったっていうことは、クリス・ロックの負け。コメディアンはギリギリのところで相手が笑える範ちゅうの中で言葉を発しないといけない。怒らせてしまったらそこで終わり」と、ロック側の“負け”とした。
ただスミスの暴力を認めるわけではなく「10億人以上が見ている。あそこまでいっちゃダメ」ともコメントした。
するとキャンベル氏は、「日本のテレビのスタジオで、100回以上、ハゲていることをいじられている」と自らの体験を告白し、「ぼくは全然いいが、やり方によっては『このヤロウ』と思ったことは再三あります」と振り返った。それでも殴ることはしないとし「逆の立場なら全部自分の責任」とコメント。「この場で殴ったのは、手を出した方が負け」との考えを示した。
これに加藤は「そういうことか」と納得し「そこはぼくも何回かあった。申し訳ない」とキャンベル氏への頭髪いじりをしたことを詫びていた。