米アカデミー ウィル・スミスを調査 平手打ち問題波紋拡大「行為を非難する」

 米アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミーは28日、俳優ウィル・スミス(53)がハリウッドで27日に開かれた同賞の発表・授賞式でコメディアンのクリス・ロックを平手打ちした問題を巡り「正式な調査を開始した」との声明を出した。俳優団体やメディアの非難も相次ぎ波紋が広がっている。渦中のスミスは28日、インスタグラムを更新してロックに謝罪を申し出て「感情的に反応してしまった」と自身の行為を釈明した。

 前代未聞の平手打ち問題について、アカデミーが調査に乗り出すことを宣言した。この日「正式な調査を開始した」と声明を発表し、「スミス氏の行為を非難する」と強調。法令に準じ必要な対応を検討する方針を示した。

 俳優や放送関係者らでつくる全米映画俳優組合も「容認できない」と厳しい姿勢を打ち出し、「仕事現場での暴力や身体的虐待は全く不適当で、こうした行為を非難する」と表明。適切な対応がなされるよう、アカデミーやテレビ中継を担当したABCテレビと連絡を取っているとした。

 ロサンゼルス・タイムズ紙は「アカデミーは何らかの処罰がなされると明確にするべきだ」と論説記事で主張。プロスポーツで同様の事態が起きれば出場停止や罰金などの処分が科せられるとし、スミスにも来年の式に出席させないなどの措置が必要だと指摘した。同紙によると、27日のテレビ中継は約1540万人が視聴。新型コロナウイルス禍で主会場を変更して開催された前年より視聴者が約56%増加したという。

 式ではプレゼンター役で登場したロックが、スミスの妻の女優・ジェイダの髪形をからかうような冗談を口にし、スミスがステージに上がり平手を一発見舞った。この様子はテレビで中継された。米メディアによるとジェイダは脱毛症に悩まされているという。

 平手打ち事件の後も授賞式は続き、スミスは「ドリームプラン」で主演男優賞を受賞。スピーチで「アカデミーや候補者の仲間たちに謝罪したい」と述べていた。

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