山下泰裕氏が「柔道家」プーチン大統領を批判 ウクライナ侵攻「柔道の精神に反する」
日本オリンピック委員会(JOC)と、全日本柔道連盟で会長を務める山下泰裕氏(64)が11日、自身のホームページに「ウクライナの人々、そして世界中の柔道を愛する方々へ」と題した日本語と英語のメッセージを掲載し、ロシアのウクライナ侵攻について「連日メディアで報道されるウクライナにおける非人道的な行いの数々、柔道家であるプーチン大統領によるロシア軍の侵攻のニュースを聞くにつけ、心を痛めてきました。これらの行為は柔道の精神、目的に完全に反するものです。全く容認することは出来ません」と、批判した。
柔道について「競技スポーツの一面もありますが、精力善用や自他共栄をはじめとする精神を学び、鍛えた心身によって自己の完成を目指し、世の中に貢献することを究極の目的としています」と、競技の本質を強調し、「柔道家として、ウクライナの人々、そして世界中の柔道を愛する方々に思いを馳せ、深い悲しみを覚えるとともに、愚かな行為が一日も早く止むことを願います」と、結んだ。
プーチン大統領は柔道愛好家として知られ、国際柔道連盟は2012年に8段を授与。同連盟の名誉会長も務めていたが、ウクライナ侵攻を受け、職務停止処分を受けた。2000年に来日した際には講道館6段と紅白帯が授与されている。